大会長挨拶

ご挨拶

大会長 足立 了平
(神戸常盤大学短期大学部
口腔保健学科 教授)
 第29回日本有病者歯科医療学会総会・学術大会を、2020年2月28日・29日・3月1日の3日間、神戸国際会議場を会場に開催いたします。

 神戸での開催は第19回大会以来10年ぶりとなりますが、当時と比較して会員数は2倍以上になり大きく発展を遂げています。そして、本学会が日本歯科医学会の専門分科会として開催する初めての総会・学術大会になります。このような節目に大会長を務めることは私たち神戸常盤大学・ときわ病院にとって身に余る光栄と感じております。

 メインテーマは、「繋ぐー地域へ」。 脳卒中患者を例にとりますと、発症直後はほぼ例外なく急性期病院に入院します。救急救命治療後は回復期病院でのリハビリにつなぎ、そして施設や居宅での療養・生活支援につながっていきます。病院から地域へ患者をつないでいく、医療-福祉の連携はまさしく有病者歯科のバトンタッチと言えます。

 「繋ぐ(つなぐ)」はいろいろな意味を含んでいます。人と人をつなぐ、次世代につなぐ、過去から未来につなぐ・・・

 特別講演は、分子化学研究所の大東琢治先生に「透過型走査X線顕微鏡による有機物分析の現在~はやぶさ2から医学利用まで」と題したテーマでご講演いただきます。大東先生は、X線顕微鏡の開発や高分解能を持つ本装置を用いた有機物の分析を得意とされており、その測定対象のひとつに『はやぶさ2の帰還試料』があります。また医学・生物系の研究も多く行っておられる研究者 です。2020年秋には「はやぶさ2」の地球への帰還が予定されており、地球誕生の太古と今をつなぐ興味深い話が聞けるものと考えております。

 2020年は、1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災から25年という節目の年でもあります。今では常識になった「大規模災害時の口腔保健医療の重要性」は神戸から発信されたものです。今大会では、震災を風化させず次世代につなぐための講演、シンポジウムを予定しています。

 市民公開講座では、現在神戸市が進める「健康創造都市KOBE」の中核をなすフレイル・オーラルフレイル予防による健康寿命の延伸について、前・神戸市保健福祉局長の三木孝氏にお話しいただきます。その他、認定医、専門医、認定歯科衛生士を対象にした企画やランテョンセミナー、スイーツセミナーなど多彩なイベントも用意しております。

 日ごろの臨床・研究活動の成果を発表という形で報告いただきたいと思います。早春の神戸市は観光にもよい季節です。ぜひ多くの方々に参加していただきますようお願い申し上げます。